24ヶ月点検整備を行う
車検整備

現在の法律(自動車点検基準)で定められている定期点検は、12ヶ月点検と24ヶ月点検があります。法律で義務付けられています。
12ヵ月ごとに点検する項目と24ヶ月ごとに点検する項目がありますが、車検毎に24ヶ月点検も同時に行うことが一般的です。
実は24ヶ月点検整備を行わなくても、「車検後に点検整備をします。」と言えば、24ヶ月点検整備記録簿が白紙であっも、車両に問題がなければ車検に通すことができます。
しかし車は命を預ける乗り物ですので、車検毎には必ず24ヶ月点検整備を行うようにしましょう!
24ヶ月点検整備を受ける方法
24ヶ月点検整備は自分で行い、24ヶ月点検整備記録簿に記入することも可能ですが、タイヤやブレーキを取り外す作業や特殊な工具を使う作業が含まれますので、知識や技能のない方が作業するのは安全上現実的ではありません。
24ヶ月点検整備は、ディーラーや民間整備工場、ガソリンスタンドなどで受けられますが、お店に車検を依頼する際は24ヶ月点検整備も料金に含まれていることが多いです。
ユーザー車検の場合は、24ヶ月点検整備だけお店に依頼するとよいでしょう。交換する消耗品にもよりますが、相場はだいたい20,000〜50,000円程度です。
24ヶ月点検整備の点検項目
24ヶ月点検整備ですが、1995年6月までは車検を受けるためには、必ず車検前に100項目以上の点検整備を行う必要がありました。しかし法律が改正され、点検項目は現在56箇所となっております。
下記に24ヶ月点検整備の点検項目を一覧にしてまとめています。※ 24ヶ月定期点検記録簿の内容です。
| 点検項目 | 点検内容 | |
| かじとり装置 | ハンドル | ・操作具合 |
| ギヤ・ボックス | ・取付けの緩み | |
| ロッド及びアーム類 | ・緩み、がた及び損傷 ・ボール・ジョイントのダストブーツの亀裂及び損傷 |
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| かじとり車輪 | ・ホイール・アライメント | |
| パワーステアリング装置 | ・ベルトの緩み及び損傷 ・油漏れ及び油量 ・取付けの緩み |
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| 制動装置 | ブレーキ・ペタル | ・遊び及び踏み込んだときの床板とのすき間 ・ブレーキのきき具合 |
| 駐車ブレーキ・レバー | ・引きしろ ・ブレーキのきき具合 |
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| ホース及びパイプ | ・漏れ、損傷及び取付状態 | |
| マスタ・シリンダ、ホイール・シリンダ及びディスク・キャリパ | ・液漏れ ・機能、摩耗及び損傷 |
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| ブレーキ・ドラム及びブレーキ・シュー | ・ドラムとライニングとのすきま ・シューの摺動部及びライニングの摩耗 ・ドラムの摩耗及び損傷 |
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| ブレーキ・ディスク及びパッド | ・ディスクとパッドとのすき間 ・パッドの摩耗 ・ディスクの摩耗及び損傷 |
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| 走行装置 | ホィール | ・タイヤの状態 ・ホィールナット及びホィールボルトの緩み ・フロント・ホィール・ベアリングのがた ・リヤ・ホィール・ベアリングのがた |
| 緩衝装置 | 取付部及び連結部 | ・緩み、がた及び損傷 |
| ショック・アブソーバ | ・油漏れ及び損傷 | |
| 動力伝達装置 | クラッチ | ・ペダルの遊び及び切れたときの床板とのすき間 |
| トランスミッション及びトランスファ | ・油漏れ及び油量 | |
| プロペラシャフト及びドライブシャフト | ・連結部の緩み ・自在継手部のダスト・ブーツの亀裂及び損傷 |
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| デファレンシャル | ・油漏れ及び油量 | |
| 電気装置 | 点火装置 | ・プラグの状態 ・点火時期 ・ディストリビューターのキャップの状態 |
| バッテリー | ・ターミナル部の接続状態 | |
| 電気配線 | ・接続部の緩み及び損傷 | |
| 原動機 | 本体 | ・排気の状態 ・エアクリーナ・エレメントの状態 |
| 潤滑装置 | ・油漏れ | |
| 燃料装置 | ・燃料漏れ | |
| 冷却装置 | ・ファンベルトの緩み及び損傷 ・水漏れ |
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| ばい煙、悪臭のあるガス、有害なガス等の発散防止装置 | ブローバイ・ガス還元装置 | ・メータリング・バルブの状態 ・配管の損傷 |
| 燃料蒸発ガス排出抑止装置 | ・配管等の損傷 ・チャコール・キャニスタの詰まり及び損傷 ・チェック・バルブの機能 |
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| 一酸化炭素等発散防止装置 | ・触媒反応方式等排出ガス減少装置の取付けの緩み及び損傷 ・二次空気供給装置の機能 ・排気ガス再循環装置の機能 ・減速時排気ガス減少装置の機能 ・配管の損傷及び取付状態 |
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| 熱害防止装置 | ・遮熱板の取付けの緩み及び損傷 | |
| エキゾースト・パイプ及びマフラー | ・取付けの緩み及び損傷 ・マフラの機能 |
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| 車枠及び車体 | ・緩み及び損傷 | |
< 注意事項 >
インターネットで調べてみると、たまに24ヶ月点検整備記録簿に空チェック(実際には点検していないのにチェックすること)をして、ユーザー車検を通したという記事を見かけます。
これはとんでもないことです!確かに実際空チェックをしたとしても検査官に言わなければわかりませんが、このようなことは絶対にしないようにしましょう!
車は自分の命や大切な人の命を預ける乗り物です。点検整備の不具合で思わぬ事故につながらないように、車検毎にきちんと24ヶ月点検整備を行うようにしましょう!
車検を少しでも安くするためには、複数の車検業者に見積もりをして価格を比較することが大切です!
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