車検の検査ラインの流れ

車検の流れ

 実際の車検の検査ラインは同一性の確認・外観検査から始まります!順番に見ていきましょう(^v^)

同一性の確認・外観検査

 車検の検査は同一性の確認外観検査から始まります。どちらの検査も車検場の検査官が目視で確認します。

同一性の検査というのは、自動車検査証(車検証)と車両が同一のものであるか、書類やナンバーや車台番号を確認する検査です。

外観検査というのは、ヘッドライトやブレーキランプなどの灯火類や、ホイールナットの締め付け具合などを確認します。

ホイールキャップがかぶっていると検査官がチェックできないので、あらかじめ外しておきましょう!
※ 検査場でのヘッドライトの検査はハイビーム側で行いますので、ヘッドライトが4灯式の車は、ロービーム側をガムテープや紙で隠しておきましょう!

コースに入り検査官が近づいてきたら、自動車検査証(車検証)を含む書類一式を渡し、ボンネットを開けます。

車体番号の確認やエンジンが改造されていないかなどを確認されます。これが同一性の確認です。

 

次に外観検査です。ポジション球の点灯→ 全光と順番に点灯させ、ハイビーム・ロービームの切り替え、さらにウインカーを左右順番に点灯させます。

フロント側の灯火類が確認できたら、検査官はホイールナットをハンマーで叩き、緩みがないか確認します。検査官が後方へ移動したら、テールランプの点灯、ブレーキを踏みブレーキランプの点灯、ギアをリバースへ入れバックランプの点灯を行います。また、再度ウインカーを左右順番に点灯させ、ギヤをニュートラルに入れてハザードランプを点灯させます。

最後にウォッシャー液を出し、ワイパーを数回動かし、クラクションを1回鳴らします。検査官がドアを開け、ホーンマークやコーションラベル、発炎筒の有効期限などを確認します。ここまでで異常がなければ、検査票にハンコを押してもらえます。これで外観検査は終了です。

今回の検査の流れは一例ですので、先に外観検査を行ってから同一性の確認を行う場合もありますし、検査場によって若干手順が違う場合があります。

いづれにしても検査官が、「ヘッドライトつけて〜」とか「クラクション鳴らして〜」とか指示してくれますので、言われたまま的確に操作をすれば大丈夫です。

サイドスリップテスター

 検査官の目視による同一性の確認と外観検査が終わったら、ここからはテスター(専用の測定器)のよる検査に入ります。

基本的には電光掲示板に表示されている指示通りに車を操作すれば大丈夫ですが、初めての方はコース入り口にあるインターホンで、「はじめてのユーザー車検です」と伝えれば、検査官が親切丁寧に対応してくれます。

いよいよ要塞のようなテスターゾーンに入っていきます!初めての方はドキドキしますが、落ち着いていきましょう!

テスターによる検査はサイドスリップ検査から始まります。

左写真の四角い白線(鉄板)の上をゆっくりと進み、タイヤの横滑り量を測定する検査です。

電光掲示板に「停止線でとまる」と表示されますので、テスターにひかれた線と車を平行にし、歩くくらいのスピードでゆっくりと進入し、停止線の手前で止まります。前方の車の真似をすればOKです。
ゆっくり前進」と表示されますので、前方に見える四角い白線をめがけてまっすぐに進みます。その際ハンドル操作をすると「×」になりますので、ハンドルから手を離し、ゆっくりと歩くスピードで進みます。
前方の電光掲示板に「」と表示されれば合格です!

サイドスリップ検査は1番最初のテスターによる検査ですので、初めての方は慌ててしまって誤ってハンドル操作をしてしまったり、前進するスピードが速すぎてNGになったりしますので、落ち着いて操作するように心がけましょう!

サイドスリップ検査が終わったら、すぐ前方にあるマルチテスターに車のタイヤを乗せ、スピードメーター検査・ヘッドライトの照度と光軸検査・前後ブレーキ検査・パーキングブレーキ検査を、一箇所で行います!

スピードメーターの精度検査

 車検の検査ラインで最も難関なのが、マルチテスターによる検査です。

マルチテスターというのは、右写真のようなローラーの上にタイヤ(4輪)を乗せ、スピードメーター検査・ヘッドライトの照度と光軸検査・前後ブレーキ検査・パーキングブレーキ検査の4つの検査を、一箇所で同時に行います。

たくさんあるので緊張しますが、前方の電光掲示板に表示される指示通りやれば大丈夫ですので、1つ1つ落ち着いていきましょう!

電光掲示板に「四輪をテスターに乗せる」と表示されたら、ゆっくりとまっすぐに前進し、ローラーの上に車のタイヤを乗せます。
マルチテスターは左写真のようになっています。
拡大するとこのような感じにローラーがいくつかあります。少しのズレは機械が微調整してくれます。ローラーが自動的に下がって、タイヤが回転できるようになります。車は進みません。
電光掲示板に「40キロでパッシング。駐車ブレーキをゆるめる」と表示されたらギアをいれ、スピードメーターが40kmを指すまで加速します。スピードメータが40kmを指したら、指示通りパッシングをします。 パッシングはライトスイッチレバーを手前に引くことで可能です。※ パッシングとは一瞬ライトを上向きにつけることです。

電光掲示板に「」が表示されたら、ブレーキペダルをゆっくりと踏んで、タイヤの回転を止めます。タイヤの回転が止まったら、次のヘッドライト検査のためにギヤを「N」にして、ライトを点灯させます。

スピードメーター検査では、スピードメーターと実際の速度の誤差が基準値以内かを測定します。

マルチテスターの上ではハンドルから手を離すと、車両がテスターから飛び出し大きな事故に繋がる危険性もありますので、ハンドルは真っ直ぐにしっかりと握っておきましょう!

スピードメーター検査が終わったら、次はヘッドライトの照度と光軸検査を行います!(...といっても運転席に座っているだけですが^^;)

ヘッドライトの照度と光軸検査

 マルチテスターによるスピードメーター検査が終わったら、すぐにヘッドライトの照度と光軸検査に入ります。

ヘッドライトの照度と光軸検査では、右写真のようなヘッドライトテスターが自動的に車前方に移動して測定を開始します。

運転者は運転席に座って、電光掲示板に表示される指示に従い操作をします。

※ もしヘッドライトが4灯式の場合は正しく測定できないため、検査前にロービーム側をテープや紙で覆っておきましょう!

電光掲示板に「ギアを「N」にする。ライトを上向につける」と表示されますので、指示通り操作します。※ ライトを付けハイビーム(ライト上向き)にします

すると車を水平にするために、ローラーが少し上がって調整されます。

電光掲示板に「駐車ブレーキをかける」と表示されたら、指示通り操作します。
自動的にヘッドライトテスターが車前方のヘッドライト前に移動し、ヘッドライトの光量と光軸(光の向き)の測定を開始します。左右のヘッドライトの検査をします。
測定した結果、基準範囲内であれば電光掲示板に「」が表示されます。ヘッドライト検査が終わったら、ヘッドライトを消灯します。

ヘッドライト検査中は、車がゆれるとNGになることがあるため、運転者は車の中で動かずじっとしておきましょう!

さて次は、初めての方が1番NGになりやすい前後ブレーキ検査に入ります!

前後ブレーキ検査

 前後ブレーキ検査では、タイヤに接しているローラーが回転し、ブレーキを踏むことでローラーの回転を止め、ブレーキの制動力を検査します!

前後ブレーキ検査では、ブレーキをしっかりと踏みフルブレーキをする必要があるため、普段あまりする機会が少ないのでNGになりがちです。

ブレーキを指示通りしっかりと踏むように心がけましょう!また、男性の脚力を基準にしているため、特に女性の方は思いっきり強く踏み込みましょう!両足でブレーキを踏んでもOKです。

電光掲示板に「ブレーキ検査」と表示されたら、ギアを「N」にし、駐車ブレーキ(サイドブレーキ)をゆるめ、ブレーキペダルから足を離します。

ブレーキ検査が始まると、マルチテスターのローラーが回転し始め、タイヤを回転させます。

ローラーの回転力はかなり強いので、普段運転している時のような踏み方だと、不合格になる場合があります。

オーバーな言い方になりますが、ハンドルをしっかりと持ち、床が抜けるような気持ちでブレーキを踏んでください。

ブレーキを踏む」という指示が出たら、「ブレーキをはなす」という指示が出るまで、ブレーキペダルをおもいっきり踏み続けてください。

電光掲示板に「フートブレーキをはなす」という表示がでたら、ブレーキペダルから足を離しましょう!問題がなければ「」と表示されます。

前後ブレーキ検査は最もNGのでやすい検査ですので、ブレーキをしっかりと踏むということを覚えておきましょう!

また、ブレーキ検査はもし「×」が表示されたとしても、もう1度測定することができますので、もし1回目が「×」になったら、2回目は両足でブレーキペダルを踏むようにするとよいでしょう!

ここまでくればもう後はそれほど難しい検査はありません。続いてパーキングブレーキ検査に入ります!

パーキングブレーキ検査

 パーキングブレーキ検査では、パーキングブレーキの制動力を検査します。

パーキングブレーキは、駐車ブレーキサイドブレーキというように呼び方はいろいろとありますが、すべて同じ意味です。

パーキングブレーキとは、車を駐車した際に道路の傾斜などで勝手に進まないようにロックしておくブレーキのことです。

運転席の左側にあり手で引くタイプと、フットブレーキの左側にあり足で踏むタイプがありますが、どちらも検査方法は同じです。

パーキングブレーキ検査では、タイヤに接しているローラーが回転し始めます。

電光掲示板に「ゆっくりかける」と表示されたら、パーキングブレーキをゆっくりと、しかししっかりと効かせます。

手で引くタイプはレバーを引き、足で踏むタイプは、ペダルをしっかりと踏み込みます。

基本的にパーキングブレーキは後輪と連動しており、ブレーキを利かせた際に後輪がきちんと固定(タイヤが回らない状態)されるかどうかを検査します。

パーキングブレーキ検査がOKであれば、電光掲示板に「駐車ブレーキをもどす。駐車ブレーキ「○」」と表示されます。

これでマルチテスターでの検査は終わりましたので、すべてOKであれば、電光掲示板に「A●B●S●H●」と表示されます。

A=アライメント(サイドスリップ)
B=ブレーキ
S=スピードメーター
H=ヘッドライト

以上の検査がすべてOKだったという意味です。

 

このパーキングブレーキ検査まで終われば、マルチテスターでの検査はすべて終わりです。

次は車を前進させて、排ガス検査を行います!

排ガス検査

 排ガス検査では、車のマフラーから排出される排気ガス内に、有毒ガスであるCO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)が一定濃度以上含まれていないか測定します。

車の整備状況が悪く、不完全燃焼や未燃焼のガソリンが多くなると、排気ガス中のCOやHCの濃度が高くなります。

左の写真のような機械が排ガステスターです。細い管のようなものがでていますがプローブといい、先端をマフラーに挿入して測定します。

マルチテスターの検査が終わり排ガステスターの前まで進むと、駐車ブレーキを引き、ギアを「N」又は「P」にしましょう!エンジンはかけたままです。

電光掲示板に「プローブを入れる」と表示されたらプローブをマフラーに60cm以上挿入しましょう!

しばらく待っていると機械が自動的に測定を開始します。

電光掲示板に「CO「●」HC「●」プローブ外し記録前進」と表示されたら、排ガス検査は合格ということです。プローブを忘れずに外します。

排ガス検査終了後、自動検査記録機に自動車検査票を差し込み、これまでの検査結果をまとめて記録します。

※ 検査ラインによっては、各検査毎に記録するところもあります。

なお、これまでの検査で「×」があった場合には、自動車検査票の該当の項目に「×」がつきます。1つでも「×」があれば再受験となります。

しかし再受験といっても、「×」がついたところだけを改善して再受験し、合格すればいいだけですのでがんばりましょう!

この排ガス検査でテスターによる検査はすべて終了となります。次は検査官による下廻り検査です!

下廻り検査

 検査ライン最後の検査がこの下廻り検査です!

下廻り検査では、右写真のように真ん中に穴が開いた検査台の上に車を乗せ、穴の中から検査官がオイル漏れはないか、ハンマーで各部を叩いてボルトに緩みはないかなどを確認します。

前方の電光掲示板の指示に従って、ブレーキ操作やギア操作などが必要になりますので、落ち着いて行いましょう!

排ガス検査が終わったら、左写真のような検査ラインの真ん中に穴が開いているところまで前進します。

この穴から検査官が顔を出し、下廻りを検査します。

ギアを「P」か「N」にしてエンジンを停止し、パーキングブレーキは引かずに検査官の指示があるまで待ちましょう!

検査が始まると、斜め前方の電光掲示板に指示が表示されます。

検査官から直接指示がある場合もありますので、窓を開けておきましょう!

検査官の指示に従い、ブレーキを踏んだり、パーキングブレーキを引いたりといった操作を行います。

指示メニューの順番は、「エンジンを停止する」→「ギアをニュートラルにする」→「ハンドルから手を放す(車が横に揺れます)」→「ブレーキを踏む(今度は縦に車が揺れます)」→「駐車ブレーキをかける」といった表示がされます。

その後、電光掲示板に「」が表示されましたら合格ということですので、エンジンをかけ自動車を前進させます。

保安基準に適していない不具合等があった場合は、検査官からマイクを通じて呼び出しがなされます。

下廻り検査が終わったら、その結果を、自動検査記録機で検査票に記録しましょう!

下廻り検査が検査ラインの最後の検査になりますので、後は書類関係の手続きを行えば、新しい車検証が手に入ります!

すべての検査で不具合箇所がなく「」であれば、次のページに進みましょう!

もし1つでも不具合箇所があり「×」がついている場合は、まだ合格印はもらえませんので、まだ書類提出はせず、不具合箇所を検査官に聞きその部分を直して再受験します。

検査官に合格印を押してもらう

 検査ラインのすべての検査【同一性の確認・外観検査サイドスリップテスタースピードメーターの精度検査ヘッドライトの照度と光軸検査 前後ブレーキ検査パーキングブレーキ検査排ガス検査下廻り検査】に1つも不具合がなくすべて「」で合格の場合は、検査ラインの出口にある総合判定(管制ボックス)の中にいる検査官に、合格印をもらいます!

もし1つでも「×」がある場合は、検査官に不具合箇所を聞けば、不具合の詳細や再受験の方法を詳しく教えてくれます。同日であれば1500(1400)円で何回でも受験できますので安心してくださいね(^^)

検査ラインの最終地点には、総合判定(管制ボックス)があります。

すべての検査が合格であれば、中にいる検査官に書類一式(自動車検査票など)を渡しましょう!

検査官は書類に不備はないか、ハンコの押し忘れはないかなどをチェックします。

写真のように自動車検査票の審査結果通知欄にハンコが押されれば無事合格となります!

これで検査ラインの検査にすべて合格し、その車が保安基準に適合していることが証明されました。

後は、同敷地内の陸運支局の窓口に書類を提出すれば、新しい車検証検査票ステッカーがもらえます!次のページに進みましょう!

合格印のついた自動車検査票を受付へ

 検査ライン最終地点にある総合判定で自動車検査票に合格印をもらえれば、後は陸運支局の窓口へ行き、書類一式を提出すれば、新しい車検証検査票ステッカーがもらえます!

はじめての方はとてもうれしい瞬間です(^v^)

継続検査(持込検査)と表示のある窓口に行き、書類一式(自動車検査票・車検証・重量税納付書・継続検査申請書)の4枚の書類を提出しましょう!
5~10分くらい待つと、新しい車検証検査票ステッカーが発行されます。

新しい車検証が発行されると努力が報われる瞬間ですので、何度やっても達成感があります(^v^)

なお、フロントガラスに貼ってある古い検査票ステッカーを剥がして、新しいものに貼り替えることを忘れないようにしましょう!

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